E16連星系の歴史的統治体制で、国家そのものが企業として機能する政治形態。東暦初期の入植期からパクス・ロンバルディカ期(E205〜E278)にかけて最盛期を迎え、20万以上のコーポラトクラシーがGigapolis全域で競合した。各コーポラトクラシーは独自の軍備・法体系・市民管理を持ち、経済力こそが唯一の権力基盤だった。コーポラタムパブリカ(株式会社共和国)はその頂点に立つコーポラトクラシー連合体で、14兆ドルのGDPを誇り、コーポラトクラシー体制の最も成功した例として歴史に残る。E150年のエル・フォルハウスによるマーストリヒト革命で体制が揺らぎ始め、ZAMLTの台頭(E301年)によりコーポラトクラシー間の覇権争いは5超巨大企業への集約によって終焉を迎えた。しかしZAMLT崩壊後も、A-Registryの階級制度やnトークン経済という遺産はE16文明圏に深く根を下ろし、現在のUECOや銀河系コンソーシアムの枠組みにも影響を与え続けている。コーポラトクラシー時代の競争原理は、現在もグランベルの経済覇争やクレセント地方の勢力ゲームの基層構造として息づいている。 このコーポラトクラシーの根底には、国家=株式会社(D3)の思想的地層が横たわっている。20万の企業国家が競合したこの構造は、民主主義の失敗を前提に国家をCEOが経営する株式会社とするD3の思想の直接的実践であった。nトークン経済は「株主価値」の変奏として機能し、市民は消費者兼投資家としての役割に還元された。