物質と反物質の対消滅反応をエネルギー源とする推進システムであり、アインシュタインの質量エネルギー等価性 E=mc² に従い、反物質の全質量をエネルギーに変換する理論上の最高効率を誇る。陽電子と電子の対消滅、または反陽子と陽子の対消滅によってガンマ線とニュートリノを放出し、このガンマ線を磁気鏡で反射・収束させることで推力を得る。反物質の貯蔵にはペニングトラップを用いた磁気閉じ込めが必要であり、真空容器内の超伝導磁石が反物質プラズマを浮上させて容器壁との接触による対消滅を防ぐ。E16文明圏においては大型宇宙船の主推進機として採用されているが、反物質の生産コストが極めて高く、粒子加速器での反物質生成効率の向上が持続的な技術課題となっている。反物質エンジンの安全性管理は厳格であり、偶発的な対消滅による爆発は核兵器に匹敵する破壊力を持つため、多層的な安全装置が義務付けられている。